Yamaha YR-1(1967)

Yamaha

【概要】Yamaha YR-1(1967)――ヤマハ350スポーツの夜明け

Yamaha YR-1は、1967年に登場したヤマハ初の350cc 2ストロークツインモデルで、
後に名を馳せるR5・RDシリーズの源流といえる1台である。
YDSシリーズから受け継いだ高回転エンジンと軽量設計により、
当時の大型4スト車を凌駕するパフォーマンスを実現。
その圧倒的な加速力と独特の2ストロークサウンドは、
世界中のライダーを虜にした。

開発背景 ― “中排気量で大型を超える”を目指して

YDSシリーズで確立した技術をベースに、
新設計の347cc 空冷2ストロークパラレルツインエンジンを搭載。
圧縮比と吸気ポートタイミングを最適化することで、
従来の250ccモデルを大幅に上回る出力を獲得した。
また、ハンドリング性能にも磨きがかけられ、
“操る楽しさ”を徹底的に追求したことが特徴である。

【主要スペック(代表値)】

型式 YR-1
年式 1967 年
エンジン 空冷2ストローク並列2気筒 / オートルーブ
総排気量 347 cc
最高出力 36 PS / 7,500 rpm
最大トルク 3.7 kg·m / 6,500 rpm
トランスミッション 5 速リターン
車両重量 約 155 kg
最高速度 約 170 km/h

文化的意義 ― RDの誕生へと続く進化の系譜

YR-1は、ヤマハ2ストロークスポーツの中核を成すRシリーズの始まりとして位置づけられる。
以降のYR-2、R5、RD350、そして伝説のRZへと続く系譜を作り出した。
北米市場では「Big Little Giant」と呼ばれ、
そのパワーと扱いやすさでヤマハの国際的評価を一気に押し上げたモデルである。

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